学校のお仕事図鑑「学校事務」
記事更新日 2024.01.31

学校のお仕事図鑑「学校事務」

学校運営を陰で支える縁の下の力持ちのような存在の学校事務のお仕事について、私立学校の学校事務を中心にご紹介します。

学校事務とは

学校事務とは、小学校、中学校、高校、大学、専門学校などといった学校法人、もしくは教育機関で働く事務職の総称です。学校事務は、職場によって業務内容が変わります。規模の大きな教育機関の場合は学校事務の部署がいくつかあり、業務が細分化されていることが多いですが、規模の小さな学校では、一般企業でいう総務、人事、労務、財務、会計、広報、一般事務などの業務をマルチにこなす場合もあります。

学校事務の仕事内容

学校事務の仕事は勤務する学校によっても内容が異なります。ここでは主な仕事内容をご紹介します。

教務

学校事務独自の仕事として教務関係の仕事があります。入学や卒業、転学などの手続きや教材の手配といった事務を行います。また、入試、就職、進学に関する事務を行うケースがある点も大きな特徴です。

人事・労務

教職員の勤務に関する事務書類の管理や給料の計算・支給事務などを行います。出張の旅費の精算や福利厚生の事務手続なども行います

財務・会計

学校の予算の管理や、各種教材や備品の購入、代金の支払い、授業料や給食費、修学旅行費などの徴収、支払先の専門業者とのやり取りなどを行います。
学校の設備に故障や破損が発生した場合には、予算を確認し、専門の業者などに連絡をして速やかに修理を手配します。

広報

学校広報は入学希望者を増やし、学校の理解や信用を得るために重要です。具体的には学校のホームページの作成と運用、学校要覧の作成、ポスターやパンフレットなどの印刷物の作成・配布、SNSなどを用いた広報活動、学校見学会や説明会の開催、プレスリリースなどによる情報発信などがあります

校務運営

学校経営会議や危機管理に関する会議への出席、カリキュラム・マネジメントや地域連携協力など、学校の教育内容に関する業務についても学校事務が関わっています。

一般事務

来客対応や電話対応、学校備品の管理補充、荷物や郵便の受け取り・処理なども学校事務が行います。

学校事務のやりがい

学校事務は、子どもたちがより良い学校生活を過ごせるように支える仕事です。学校事務を中心に学校環境を整えていくことは、子どもたちがよりよく学ぶために必要不可欠です。子どもたちの成長を傍で支えられることが学校事務の大きなやりがいと言えます。
近年「教員の働き方改革」が求められている中、学校事務がリーダーとして学校の働き方改革を推進する学校も出てきています。教員とは異なる立場の学校事務職員ならではの視点で、学校をより良くしていけることも学校事務のやりがいと言えるでしょう。

学校事務になるには

私立学校の場合は公立や国立のような統一試験はありません。試験内容も学校によってさまざまで、面接のほか、一般教養や小論文などの筆記試験、適性検査などがおこなわれることが多いです。
採用時に特別な資格は求められませんが、ExcelやWordなどのPC操作に関する資格(MOS資格など)や簿記の資格を持っていると就職に有利とされています。教育DXが進められている現在、情報系の資格を持っていることも強みとなります。
私立の場合は、毎年決まった時期に募集している学校は少なく、空きが出た時点で随時募集がかかるため、求人数自体が少ない傾向です。そのため、良い就職先に出会えるかはタイミングが大きく左右します。
また、派遣や契約職員の募集も多く見られます。早く就職したいという方にはおすすめですが、正職員を目指す人は、将来正職員雇用の可能性があるのか、事前に確認しましょう。
私立学校の学校事務を探す場合は、教職員の求人サイトなどに複数登録し、広く情報を集めることで、希望の求人を見つけやすくなるのでぜひ活用してください。

 

  • 私学のお仕事ナビ│私学のお仕事を検索する