おすすめの私立学校紹介「東京農業大学第一高等学校・中等部」
記事更新日 2025.01.30

おすすめの私立学校紹介「東京農業大学第一高等学校・中等部」

「働く」という観点での私学の魅力や、人材育成についてお話を聞かせていただくコーナーです。今回は、東京農業大学第一高等学校・中等部校長の幸田諭昭先生と、中等部教頭の紙谷知行先生にお話を伺いました。

東京農業大学第一高等学校・中等部とは?

―――貴校の特徴を教えてください。

幸田校長 わが校の教育理念は「知耕実学」です。本物に触れることを通して、五感で体感し、感じたことに仮説を立て、検証し、考え、判断して、行動・表現をするというプロセスを繰り返していきます。プロセスを繰り返す中で学びを深めていきつつ、人間性や社会性を育んでいきます。
「知耕実学」のコンセプトに基づき、授業や行事で多く用意しているのが、本物に触れる実学体験です。併設大学である東京農業大学と連携をし、本格的な実験設備を使った実習や大学教授による講義などを行っています。また、国際教育にも力を入れています。オーストラリアへの短期・長期留学をはじめ、語学力を磨き、国際感覚を育む様々なプログラムがあります。
2025年からは、完全中高一貫校として新たな一歩を踏み出します。現在、特別校舎を建設中です。第一期工事で、200席の広い自習室と開放的なラウンジが完成しました。また、第二期工事では、充実した理科系の実験室や図書館、大講義室も新設予定です。生徒たちにとって、よりよい学びができる空間づくりを目指しています。

 

東京農業大学第一高等学校・中等部の雰囲気

――貴校の生徒や先生について教えてください。

幸田校長 とても素直で明るい生徒が多く、毎日にぎやかな笑い声が校長室まで響いてきます。生徒たちの元気いっぱいの声を聞きながら仕事をする毎日です。共に働く教員は生徒に正面から一生懸命向き合い、教師という仕事に真面目に取り組んでいます。教科指導はもちろんのこと、放課後の部活動や生徒自由参加型のゼミ活動、学校行事や生徒指導などで、ご自身の持てる力を全力で発揮してくれています。教員同士の仲もとても良く、職員室全体が和気あいあいとした雰囲気です。そういう空気だからこそ、年齢や教科に関係なく意見交換も活発に行いつつ、仕事に取り組む姿をよく目にします。

稲作体験の様子

 

先生の自己研鑽のための研修なども充実している

――授業力向上のために貴校が学内で実践していることなどがあるのでしょうか。

紙谷教頭 教員同士でチームを組み、お互いの授業を見るということを学期ごとに行っています。チームは年齢層や教科をバラバラにすることもあります。同じ教科だと、どうしても経験から「ああした方がいい」という風にダメなところを見つけてしまいがちですが、他教科だと「こういう風なやり方があるのか!」など良い刺激を貰えることも多いです。

――新卒採用後の研修や、自己研鑽のための研修なども充実しているのでしょうか。

幸田校長 初めて教員になった方にとってまず伸ばしていただきたいのが授業指導力です。「学校法人 東京農業大学」として指導力の育成をサポートする体制が整っています。東京農業大学第一高等学校・中等部、東京農業大学第二高等学校・中等部、東京農業大学第三高等学校・附属中学校、東京農業大学稲花小学校の教頭や校長がそれぞれの学校を行き来し、採用した教員の授業を定期的に参観します。所属がバラバラな各校の管理職が、今までの経験を踏まえ、さまざまな視点からフィードバックを行うのです。新しく教員として一歩を踏み出した方にとって、いろいろな視点から話を聞き、その内容を自分の中に落とし込み、実践していくということは、実力を伸ばすためには非常に重要な経験だと考えます。

他にも、受験指導に特化した、予備校講師たちの授業から学ぶ機会を設けたり、外部講師を招待してさまざまなテーマで研修を行ったりすることもあります。教員個人でも、学びたいことがあればぜひ積極的に取り組んでほしいと考えており、大学の教授と協力して研究をしている教員も実際います。このように、教員も学び続けられる環境づくりを目指しています。

校長の幸田諭昭先生

 

採用について

――採用はどのように行われますか?

幸田校長 模擬授業や面接を行います。一律の基準があるわけではなく、教員経験のあるなしや、伸びしろといった期待値もふまえ、総合的に判断します。

――特に大事だと考えているポイントはありますか。

幸田校長 「発達段階に応じた授業ができそうか」が、大事なポイントです。生徒に単に知識を伝えるだけではなく、学年に応じたアプローチをして、生徒の反応を見る。そして、双方向のやり取りを通して、自分で考え、知識を獲得していくことができるわけです。6年間の成長を考え、俯瞰して見ることができる、幅の広い教員になってくれることを期待しているので、その素質がありそうかというのは欠かせない要素です。

―― 一般企業を経験している人も私学の教員採用試験に応募していいのでしょうか。

幸田校長 もちろんです。ぜひご自身の経験を生かして、生徒に関わっていただきたいです。一般企業を経験されている人だからこその魅力があります。ずっと教員を続けてきた人に比べて、圧倒的に社会の中での経験は豊富だと思います。新たな視点で意見を出してくれる貴重な存在です。

――貴校では、一般企業を経験されている方はいますか。

紙谷教頭 わりといます。教育系や金融系での勤務経験がある方など幅広いです。教員が新人のときは、まず授業力を伸ばすことが求められますが、企業だと基本的なビジネスマナーなどを徹底的に学ぶと思います。そういう積み上げてきたことの違いからなのか、電話での対応や、保護者とのやり取りなどを見ていると、とても上手だなと感じる瞬間があります。

中等部教頭の紙谷知行先生

 

私学で働くからこその魅力とは?

――私学で教員になる魅力をぜひ教えていただきたいです。

幸田校長 ご自身の考えに合う建学の精神を謳っているところを選ぶことができ、その力をご自身も育むことができるところでしょうか。あとは、興味のあることにチャレンジするハードルが低い。組織ではあるので、相談しつつですが、公立に比べると許可をとらないといけない要素が比較的少ないです。言い換えると仕事をするうえで、自由に任せられる部分が大きい。それは、逆にいうと責任が伴うとも言えます。責任のある仕事ができるというのも、魅力として捉えていいと思います。

紙谷教頭 私学というのは、卒業をしてもそこに校舎があり教員がいます。卒業した生徒が「学生時代に先生のことを苦手と思っていたけれど、社会に出て先生の言っていたことがわかりました」と伝えに来てくれた瞬間はとてもうれしくなります。生徒にとって、いつでも会いに行ける場所であると同時に、教員にとっても昔関わった生徒の成長を感じる機会が得やすいと言えるのではないでしょうか。

――東京農業大学第一高等学校・中等部で教員になる人に期待することは何ですか?

幸田校長 私学にはその学校ごとに一本の柱として、建学の精神があります。そのため、毎年の経営方針や目標に向かい、チームとして一丸となり、協力して取り組める方だとうれしいです。それと同時に、やはり教科指導力や生徒対応力は必須です。生徒にとって、授業がしっかりしていないと、充実感のある学校生活とはいえません。とはいえ、最初から完璧でなくともかまいません。他の教員と一緒にチームの中で協力し、力を育てていっていただければと思います。

#プロフィール
幸田諭昭(こうだ つぐあき)
東京農業大学第一高等学校・中等部校長
紙谷知行(かみや ともゆき)
東京農業大学第一高等学校・中等部教頭
(役職はいずれも2024年1月当時)
#学校INFO
東京農業大学第一高等学校・中等部
共学・中高一貫校・高校募集なし(2025年より)
https://www.nodai-1-h.ed.jp/
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