国語教師
記事更新日 2025.02.20

国語教師

国語教師とは

国語教師は、国語(日本語)を教える教師のことです。主に文法、漢字、作文、文学などの国語に関する各内容を教えます。生徒が言語を理解し、適切に使用する能力や、文学作品の分析・批評を通して批判的思考力・表現力を養うことが国語教師の重要な仕事です。また、国語教育においては生徒が自国の文化と言語に深い理解を持てるようにすることも重要な教育内容になっています。

国語教師の仕事内容

中学・高校の国語教師の仕事は、大きく 「授業の準備と実施」、「生徒の評価」、「学校業務」 の3つに分けられます。

授業の準備と実施

国語の授業では 現代文・古典(古文・漢文)・作文・口語表現などを扱います。教師は教材研究や指導計画の作成を行い、生徒の理解度に応じた授業を設計します。教科書などの教材をもとにして、読解力や表現力を高める指導を行ったり、ディスカッションやプレゼンテーションを取り入れたりすることもあります。

生徒の評価

定期試験や小テストの作成・採点、作文やレポートの添削を通して生徒の学力を評価 します。また、授業中の発言や提出物なども評価の対象となります。生徒の成績を適切につけるだけでなく、個々の課題を把握し、理解を深めるためのフィードバックを行うことも大切です。

学校業務(生活指導・行事・進路指導など)

国語教師としての仕事に加え、学級担任や部活動の顧問を担当することもあります。学校行事の運営、保護者対応、生徒指導、進路相談など、多岐にわたる業務をこなします。特に進路指導では、小論文の指導や面接対策を行うこともあります。

国語教師のやりがい

国語は 「現代文・古文・漢文・作文・口語表現」など幅広い分野を扱います。

主要教科であることから国語教師の授業時数も多くなる傾向にあり、毎回の授業準備や作文・小論文・読解問題などの採点には時間がかかります。また、「正解がひとつではない」問題も多いため、公平な評価をする難しさもあります。

しかし、国語教育を通して、最初は文章をうまく読めず、作文が苦手だった生徒に読解力や表現力がつき、成長していく姿を見られるのは、大きなやりがいの1つとなります。

国語はすべての教科の土台となる科目であり、読解力や表現力がつくと、数学の文章問題が解けるようになる、社会科の資料を読み取れるようになる、英語の長文理解がスムーズになる、など他の教科にも良い影響を与えることができます。進路指導や小論文対策などで生徒と深く関わる機会もあるため、国語教師はより多くの生徒の支援を行うことができます。

そして、小説や詩などの文学作品を通じて、人生の考え方や価値観に影響を与えられることは、国語教師ならではの大きなやりがいとなります。

国語教師になるには

国語はすべての学習において基盤となる教科です。また、近年では新学習指導要領の導入に伴い、「読解力・思考力・判断力・表現力」が重視されるようにもなっています。これから国語教師を目指す方は、国語の基礎的・基本的内容を踏まえたうえで、より総合的な国語力を育成できるような指導が求められます。

国語教師になるためには、国語の教員免許状を取得することが必要です。

取得方法は中学校免許と高校免許で異なり、中学校の教員免許は短大や4年制大学で取得することが可能です。短大や大学の教職課程で必要な単位を履修・取得し、教育実習を経ることで、短大では中学校教諭二種免許状が取得でき、4年制大学では中学校教諭一種免許状を取得することができます。

高等学校の教員免許を取得するには4年制大学の教職課程を履修し、高等学校教諭一種免許状を取得することが必要です。
働きながら通信教育などで不足単位を履修し、二種免許状から一種免許状を取得する方法もあります。

公立学校への就職を希望する場合は各自治体の教員採用試験を、私立学校への就職を希望する場合は各学校法人の採用面接や採用試験を受験します。

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