学校のお仕事図鑑「学校司書」
記事更新日 2024.07.20

学校のお仕事図鑑「学校司書」

学校司書とは

学校司書とは小・中・高等学校の学校図書館において、司書の業務を行う専門の職員のことです。学校図書館法では、「学校図書館の運営の改善及び向上を図り、児童又は生徒及び教員による学校図書館の利用の一層の促進に資するため、専ら学校図書館の職務に従事する職員を置くよう努めなければならない」とされています。

 

学校司書の仕事内容

学校司書は「学校図書館に関わる業務全般」を担当します。
具体的には以下のような仕事を行います。

(1)学校図書館の運営管理業務
開館・閉館の対応や、貸出・返却対応、問い合わせ対応(リファレンス)を行います。

(2)図書館資料の管理
資料整理と配架、蔵書点検、修理・補修等を定期的に行います。

(3)施設・設備の維持管理
学校図書館の施設や設備の修理・補修や図書館管理システムの維持・管理等を行います。

(4)図書館の利用促進
図書館展示や選書・発注・除籍などの対応、図書利用に関する統計調査等を通して多くの生徒に利用してもらえるようにします。学校司書による図書の紹介(ブックトーク)や読み聞かせ、図書通信の作成、読書会やビブリオバトルの企画・実施なども利用促進につながります。

(5)学習サポート
教科の学習で必要な資料を揃え、図書館の利用の仕方や参考文献の見つけ方などをレクチャーするなど、生徒の学習をサポートする役割もあります。

 

学校司書のやりがい

学校司書は本を通じて生徒の成長に関わることができる仕事です。
おすすめの本紹介や読み聞かせ、読書イベント等を通してより多くの生徒が本に触れられるようにすることや読書が苦手な生徒にも関心を持ってもらえるような選書・環境整備を行う中で、生徒の読書への興味関心を高め、読書を通して生徒の世界を広げることができる点が学校司書の仕事のやりがいといえるでしょう。
また、学校司書は学校図書館運営全般を行う立場になるため、生徒が利用しやすいような施設・環境を自ら考えて整備・改善を行います。また、読書率が向上するような企画も考え、実行している点でとても創造的な仕事といえます。
読書が好きで、読書の楽しさ・おもしろさを多くの生徒に伝えたい人や、生徒が自らすすんで学べるような読書環境づくりを行いたいと考える人にぴったりの職業と言えるでしょう。

 

学校司書になるには

学校司書になる際に必ず持っていなければいけない資格はありません。しかし、司書資格または司書教諭の資格を有していることが採用の条件になっている学校も多いため、司書に関わる資格を取得している方が望ましいでしょう。
司書資格は大学で必要単位を取得するか「司書講習」を受講することで得ることができます。「司書講習」は、毎年7月〜9月頃にいくつかの大学で実施されています
司書教諭になるには、小学校、中学校、高等学校または特別支援学校の教諭の免許状を取得した上で、「司書教諭講習」を受講して司書教諭の資格を取得する必要があります。
また、採用時に基本的なパソコンの操作ができることが条件に入っていることも多いので、最低限のパソコンスキルは身に付けておきましょう。
採用については、公立学校では区市町村の非常勤職員としての採用されることが多いですが、私立学校では学校の常勤・臨時職員として採用されることがほとんどです。
選考では主に書類選考・小論文・面接などが行われます。

(作成:お仕事ジャーナル編集部S)

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