【私学小咄】私立と公立では先生の感じがけっこう違う気がする
記事更新日 2024.07.30

【私学小咄】私立と公立では先生の感じがけっこう違う気がする

私立と公立の両方で働いていたので、多くの先生方と仕事を共にし、交流をする機会がありました。私立と公立の先生の感じはけっこう違うような気がしています。

雑にまとめれば、私立の先生は天才肌が多い、公立の先生は努力の天才が多い、という感想です。もちろん、これは、私目線の感じ方ではあるのですが、他の先生からも何度か同じような印象を伝えられたことはありました。

私立の先生のことから言えば、天才肌の専門家が多かった気がします。例をあげて紹介しましょう。

例えば、毎月、何かしらの新しい生きもの(トカゲや虫が多い)をどこかから持ってきて、子どもたちに触らせているA教諭。
裏庭でつかまえたという話もあれば、通販で購入したという話もあり、とにかく新着の生きものを子どもたちは楽しみにしています。当然、生き物に関する知識はずば抜けており、どこからも聞いたことがないような面白い話を授業の度にしています。私自身も大いに勉強になりました。
そのA教諭から、定期的に家で育てている植物の苗や熱帯魚の稚魚が、周りにいる先生に気まぐれで、配られることがあります。私も、イチジクの苗や(庭で大きくなっています、剪定に苦労)、アカヒレという熱帯魚(うちの子どもたちが魚を飼うことが好きになりました)、食べられるカブトムシ(にがい感じでした。食べられるサソリはそれなりにおいしかったです)など様々いただく中で、多くの生きものの面白さを教えていただきました。
見た目も博士みたいな魅力的な先生でした。

また、あらゆる楽器を弾ける音楽の申し子のようなB教諭。
ピアノはもちろんのこと、ギター、バイオリン、ドラム、トランペット、サックス、あと私は名前がよく分からない諸々の楽器。「音を出せるレベル」と本人は言いますが、すべての楽器から音心を感じました。
楽器だけではなく、音楽会では独特の指揮法で子どもたちの歌声をサポートします。その合唱曲はB教諭の作詞作曲(作詞の方は「良いくせがある」、「理解が難しいが素晴らしい」、と評判です)。また、ミュージカルにも出演し、歌っている姿を見せていただいたこともあります。
音楽の楽しさとすばらしさを、ご自身が体現し伝えている先生でした。

他にも、元日本代表選手でまだ現役を続けている体育の先生、数学のエキスパートで緻密な論理で会話を構築する先生、専門的な知識だけでなく今まで出会った人の中で一番強いメンタルを持っていそうな養護教諭の先生など。とにかく、私の勤めた私立には色濃い方が多くいました。他の先生のお話を聞いてみたり、実際に交流してみたりすると、他の私立にも同じように、キャラクターの立っている先生が一定数いるようです。

一方で、公立の先生も様々ではあることは前提に、まじめな印象で、人間として信頼できる方がとても多いと感じました。子どもたちに対してまっすぐに向き合う姿勢が素晴らしく、何か困難にぶつかっても誠実に地道に努力をして乗り越えていく先生が多く、人間的にも学びの多い職場環境であったことに感謝しています。

私学であれば、採用説明会で先生方の一端を知ることができる可能性があります。また私立、公立問わず、採用前にインターンのような形で受け入れている学校、自治体もあります。そのような場合には子どもたちだけでなく先生方のキャラクターも見えてくるでしょう。先生を知ることでも、学校教育の特長が分かるかもしれません。

(作成:お仕事ジャーナル編集部A)

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